この記事の要点
- 蓄電池の運用委託先(アグリゲーター)は「電力・ガス大手系/アグリゲーター専業系/ソフトウェア・プラットフォーム系/自社運用系」の4タイプに整理できる。優劣ではなく、案件と体制との適合の問題である。
- 2026年3月13日の需給調整市場改定(前日・30分単位化、上限価格15円/ΔkW・30分、募集量は1σ相当へ縮小。出典:資源エネルギー庁)以降、委託先の市場間最適化力の差がそのまま収益差になった。
- JEPX(日本卸電力取引所)のスポット価格は平均12.51円・最高37.55円/kWh(2025年1〜3月期、出典:電力・ガス取引監視等委員会)。この値幅をどれだけ取れるかも委託先の運用力次第である。
- 比較すべきは料率の数字ではない。商用運転実績・責任分界・レポート透明性・撤退条件など11の軸である。
- 開示:当社(LehmanSoft Japan)も自社運用系アグリゲーターの一社である。本記事は特定他社の優劣を評価せず、評価軸と確認方法の提示に徹する。
1. アグリゲーターに何を委託するのか
「任せる」の中身は契約形態によって3パターンに分かれる。 どこからどこまでを誰が担うかが分かれ目である。

制度上は、リソースを束ねて制御するのが RA(リソースアグリゲーター)、RA を取りまとめて市場・一般送配電事業者と向き合うのが AC(アグリゲーションコーディネーター)。契約相手がどの役割まで担うか、市場取引の主体が誰かを最初に確認する。
2. 2026年3月改定で「委託先の実力差」が収益差になった
需給調整市場は前日・30分単位へ移行し、上限価格は段階的引き下げの途上にある(出典:資源エネルギー庁)。


一方で JEPXスポットには大きな値幅が残っており、市場間の振り分け次第で取りに行ける収益が変わる。


