この記事の要点
- 運用代行とは、設備はオーナーが保有したまま、市場で稼ぐ日々の運用判断(入札最適化・マルチ市場配分・監視・精算)を専門事業者に委託すること。評価の核心は「誰が何をどこまで担うか(責任分界)」と「収益はどう積み上がるか」。
- 蓄電所が稼ぐ市場の公開参照単価:容量市場は東京エリア 15,111円/kW・年(出典:OCCTO)、需給調整市場のΔkW上限は 15円/ΔkW・30分、JEPXスポットは平均12.51〜最高37.55円/kWh(出典:電力・ガス取引監視等委員会)。
- 2026年3月13日の需給調整市場改定(前日・30分単位、上限価格引き下げ、必要量1σ化)で単一市場依存の収益上限は低下し、複数市場を束ねる運用力の差がそのまま収益差になった。
- 経済産業省は2026年6月2日に戦略名を「蓄電池・電源産業戦略」へ改訂し、蓄電池を電源として明確に位置づけた(出典:経済産業省)。市場×政策の追い風が続く。
- LehmanSoft Japan は埼玉県秩父市で 2.0MW/8.1MWh の系統用蓄電所を AI-VPP により自社で商用運用しており、「自分でも運用している」事業者として代行を提供する。
蓄電所が稼ぐ市場の公開参照単価
評価の出発点として、蓄電所がどの市場でどの程度の単価を取りに行くのか、公開された市場の参照値を整理する。いずれも公的機関の公表値であり、特定設備の実収益ではない。
| 収益源 | 公開市場の参照単価 | 出典 |
|---|---|---|
| 容量市場(kW) | 東京エリア 15,111円/kW・年(全国レンジ 12,388〜15,112) | OCCTO 実需給2029年度 |
| 需給調整市場(ΔkW) | 上限 15円/ΔkW・30分(将来 10円・7.21円も制度上明記) | 資源エネルギー庁 |
| JEPXスポット(kWh) | 平均 12.51・最高 37.55・最低 0.01円/kWh | 電力・ガス取引監視等委員会(2025年1〜3月) |
| インバランス回避 | 補正上限 600円/kWh → 300円/kWh(2026年度〜) |



