この記事の要点
- 容量市場で確保した将来の供給力(kW)の費用は、最終的に小売電気事業者が容量拠出金として負担する(出典:OCCTO 容量拠出金説明会・2025年10月)。
- 2026年度実需給ぶんは、2025年12月頃の仮請求額通知書で年間総額の見込みが先に分かり、本請求書は2026年7月から発行が始まる。
- 各対象月(N月)の請求書はN+3月に発行され、振込期日はN+4月の9日になる。
- 小売の負担総額は、エリア総額から一般送配電・配電の負担分と経過措置の控除額を差し引いて算定される。
- 2026年度の経過措置控除は、2010年度末以前に建設された電源に控除率6.0%、応札価格が約定価格の85.6%以下だった電源に入札内容控除がかかり、いずれも控除は逓減していく設計である。
一文要約
電力広域的運営推進機関(OCCTO)が2025年10月に開いた小売電気事業者向けの容量拠出金説明会では、2026年度実需給ぶんの算定方法と支払い日程が整理された。容量市場で確保した将来の供給力(kW)の費用は、各社のkWシェア等で按分されて小売の固定的な調達コストになる。年間総額の見込みは2025年12月頃の仮請求額通知書で先に把握でき、本請求書は2026年7月から発行が始まる。各対象月(N月)はN+3月に請求書が出てN+4月の9日が振込期日になり、負担総額はエリア総額から送配電・配電の負担分と経過措置控除を差し引いて求める。本記事はこの支払スケジュールと経過措置控除の仕組みを当社が整理して解説する。
容量拠出金とは — 供給力確保義務を費用面から支える仕組み
容量市場は、将来必要になる供給力(kW)を前もって確保しておくための制度である。OCCTOがメインオークションで電源等の供給力を確保し、その確保にかかった費用を、最終的に小売電気事業者が容量拠出金として支払う。電気を実際に何kWh使ったかに対する卸電力の代金とは別に、「いざという時のためにkWを押さえておく費用」を負担する、という性質の費目である。
費用負担そのものは2024年度実需給ぶんから本格化しており、本記事はそのうち2026年度実需給ぶんについて、OCCTOが小売向け説明会(2025年10月)で示した算定の考え方と支払い日程を扱う。小売にとっては、毎期発生する固定的なコスト項目として、卸調達や託送料金と並べて資金計画に組み込むべきものになる。
費用の流れを整理すると、確保したkWの費用は受け取る側である発電事業者に容量確保契約金額として支払われ、その原資を小売がkWシェア等に応じて拠出する、という構造である。供給力を提供する側(発電・蓄電池・アグリゲーターが束ねたリソース等)にとっては収入の原資、需要に応じて電気を販売する小売側にとっては負担、という非対称な関係になる。

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