1. 低圧系統用蓄電池とは — 50kW未満の新しい蓄電インフラ
低圧系統用蓄電池とは、電気事業法上の「低圧連系区分」、すなわち連系出力50kW未満で系統(送配電網)に接続される蓄電設備を指す。従来、系統用蓄電池は高圧(50kW以上)または特別高圧(2,000kW以上)で連系される大型案件が中心であった。
2026年4月施行の制度改正により、連系出力50kW未満の低圧リソースが、アグリゲーターを通じて需給調整市場に参加可能となった(出典:資源エネルギー庁「需給調整市場について(第109回 制度設計専門会合)」)。これにより、これまで大規模事業者に限られていた電力市場収益機会が、中小事業主・地主・再エネ事業者にも開放された。
技術的な代表構成は以下のとおりである。
| 項目 | 標準値 | 備考 |
|---|---|---|
| 連系出力 | 49.5kW | 低圧上限 50kW未満を確実に担保 |
| 蓄電容量 | 100〜200kWh | 2〜4時間放電に相当 |
| 設置面積 | 約6坪(約20m²) | 駐車場2台分相当 |
| 初期投資 | 1,800〜2,700万円 | 標準構成・税抜 |
| 想定耐用年数 | 15〜20年 | リチウムイオン電池の標準想定 |
「6坪・49.5kW・約2,000万円」というスケールは、これまでの大型蓄電所(数億〜数十億円規模)とは桁が異なる、まったく新しい投資ティアを意味する。




